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明日、俺は鈴音さんの叔母夫婦に挨拶に行く。 鈴音さんの親代わりでもあり、俺の行きつけの定食屋の店主でもある二人。 おかみさんとは店で何度も顔を合わせているし、俺と鈴音さんのキューピッドでもある。 ご主人はいつも厨房にいて、姿を見たことがない・・・と、思っていた。 でも、ご主人は厨房にはいなかった。 それどころか、日本にもいなかった。 「おかみさんのご主人が、バリバリの実業家でハワイにいる、なんて予想外すぎるよ。」 俺が言うと、鈴音さんがクスクス笑う。 「会ったらもっと驚くと思う。」 「え・・・。」 「大丈夫、大丈夫。怖くないから。」 鈴音さんが水を差し出す。 俺はそれを一気に飲み干して、鈴音さんを見る。 「シャワー浴びて、寝ます。」 「はい、そうしてください。」 鈴音さんがニッコリと笑う。
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