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「佐々木さん、初めまして。」
にこやかに手を差し出す男性を前に、俺は呆然とする。
・・・外国の方？
おかみさんと鈴音さんがクスクスと笑う。
「ハーフよ。」
おかみさんが言う。
「私の夫、まさかのハーフなのよ。」
俺はおかみさんにコクコクと頷いたあと、ご主人に向き直る。
「失礼しました。佐々木です。」
握手すると、分厚い手でギュッと握り返される。
「男前だね。佐々木さん。」
微笑みかけられる。
「いえ、それはご主人です。」
「はは、ありがとう。アキと呼んで。」
俺は眩しい笑顔を見ながら思う。
この人こそ、王子だ。
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