帰り道

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帰り道

なんだか疲れた…帰ってすぐにソファーへどっとなだれ込む。  夜にあなたの奥さんが来た…どういうことなんだろう? あの後電話をしたけど出てくれず、電話は繋がらない。 「なんなんだよ…」つい呟いていた。 ふと視線を感じてリビングのドアを見つめるが…気のせいか、と思った時… 「謝って欲しいって言ったのよ」妻の声がする。 どこだ?どこにいる? きょろきょろとあちこちを見回すけど分からない。 「そうしたら彼女なんて言ったと思う?」 頭の中に声が響いてる事に気がついた。 なんだこれは? 「あなたが彼に優しくしないから、ですって」 ふふっと声が響いて 「だから胸を刺してやったわ、何度もね」 「なんだと!!」 思わず叫ぶ。でも今日普通に歩いてたよな?頭の中でぐるぐる考える。 「あの女の夢に入り込んだのよ、さすがだわね あなたの彼女」 図太いわね、と囁く声が頭に響く。 「やめろ!やめてくれ!」 誰もいないはずのドアに向かって叫んでいた。
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