昔話

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彼女からの返事は早かった。 「私はそれで大丈夫ですよ!瞬時に計画できる石井さん…カッコいいです!」 何故か褒められた。悪い気はしないが。 「では、日曜日にお会いしましょう!  おやすみなさい!」 「はい、私も楽しみにしてます!こちらこそ  おやすみなさい!」 そう言って電話が切れた。 ついに俺にも春が到来するのか。 このチャンス、不意にするわけにはいかない。 デートの約束を取り付けた俺は喜びを胸にスキップしながら自宅へと戻った。 今週末のことが頭を離れない。デートのプランを計画しているうちに朝を迎えていた。 そして日曜日。 朝の7時に目を覚ました俺は、気合を入れて身嗜みを整える。 髪型は…よし、髭は…よし、顔は…もちろん今日もイケメンだ。 時計に目をやると9時を指していた。 ちょうど良い時間だ。 ここは余裕を持って早めに出発するとしよう。
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