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最低さを自覚しても
「果凛ちゃんは栄養士目指して頑張ってるかな?」
事情を、知らない母親が俺の黒歴史の傷をえぐる。
父親の職場での愚痴をボロクソになじっているのに、息子の俺まで同じ暴言を吐いたと知ったら何を言われるやら。
果凛は俺の高校の時の彼女で部活のマネージャーだった。部員の世話に顧問のフォローに後輩マネージャーの育成にと尽力して、自分の受験勉強は後回しで浪人となってしまった。
俺は繰り返しになるが、部類としてはイケメンに入るらしい。性格もきつくはないから、小さいときから、女の子が寄ってきていた。小中校と彼女はいた。
で、マメでないから、何かと疑われて、私のこと嫌いなんだねと勝手に結論を出されて別れる。
果凛も、高校での最初の彼女ではない。
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