最低さを自覚しても

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果凛は予備校に提出するレポートとして、俺の資料を作った訳で 説教をするつもりはないのだとわかっていたが、忙しい中久しぶりに会うと、栄養学の話ばかりでうんざりする 「今の果凛ならそんなことをしないと思うけど 知識ばかり詰め込んでると そのうち ガチガチの栄養士になりそう」 「余命宣告された人に対して 本人の好き嫌いも聞かずに 1日も長く生きるためには あれは食べるな これしかダメ とか、言い出すかもよ」 「俺だったら 食べたいもの 美味しいと思うもの食べて と言われたいな」 「専門職って 視野が狭くなるから 片寄っちゃうよ 今の果凛の話聞いてても 話聞いててもつまらない 会うたびにこんな話なら 今の自分には、やめちゃえばと言っちゃうし 理屈っぽくなる果凛は嫌だから 会いたくないな」 俺は少し距離を置いて 彼女が勉強に集中した方が良いのかなと思いそう伝えた
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