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あの時の海も楽しかったが砂の色が違う
このパウダーのような砂の方が白くてサラサラしているのだが
「どうした?」の父親の問いに
お兄ちゃんは
「痛い 痛い」 と言い出した
「足に付いた砂の感触嫌なのねきっと」と母親
空気を読む 気のきく
3才児の俺
お兄ちゃんのビーチサンダルを
急いで届けて足元へ
お兄ちゃんはほっとしたようにサンダルを履くが
足には砂は付いたままなので
手で払おうとしたが
手に砂がついてしまい
ギャーと叫ぶ
母親がお兄ちゃんを抱き抱え
海に入り、砂を流している
嬉しそうに笑うお兄ちゃん
気のきく3歳の俺は
「ゆうも~ママとうみいく」とゴネることもせず
と言うか 多分呆然としたのだろう
父親が膝に座らせてかれたのもあり
2人してお兄ちゃんを見ていた
父親がぶつぶつ言う
海の中は平気なんだな
おじいちゃんのところの海は
日本海だから海の水冷たくて
海より砂浜で沢山遊んだよな⁉️
山も作って砂だらけでもはしゃいでいたのに?
母親の
浮き輪持っておいで~
ジェスチャーに呼ばれて
父親と海に入ったが
お兄ちゃんはご機嫌
俺も母親に
「ゆうくんお兄ちゃんにサンダル持っていってあげてありがとうね
優しいね❗」と誉められて
気分は良かった
母親は海から出るときは
お兄ちゃんの砂はもちろん
自分も砂を払い
抱っこして
「大丈夫だよ」 と言っていた
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