第2話:ソーセージの行方

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 ようやくお肉屋さんに着いてみると人だかりがして、騒がしくなっています。 「まただよ! ソーセージが盗まれちゃったんだ」 「あら、やだ。何本盗まれたの?」 「一本だよ」 「たった一本? おじさん、数え間違えたんじゃないの?」 「そんなことあるもんか。ここんとこ朝になると一本ずつ減ってるんだ」  みんな腕組みをしたり、顔を見合わせたりします。  ルネットもおじさんの横にぶら下がっている大きなソーセージを思わず数えてしまいます。  一本、二本……十本かな十一本かなと考えていると、おじさんが声を掛けました。 「ルネットちゃん。お使いかい? 今日はなんだい?」
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