117人が本棚に入れています
本棚に追加
有働は、修理するだけではなく、情報にも強かった、様々なカメラや通信履歴で、ミャーミャーと、その兄の居場所を突き止めた。しかし、そのせいで、ミャーミャー兄妹は、又、離れ離れになってしまった。
だが、その情報漏洩のせいでミャーミャーが追い詰められたとしても、パソコンに宿った意味が分からない。
俺と有働の話を聞いているミャーミャーは、二次元の少女の姿から、淡いグレーの猫の姿になっていた。そして、話に頷きたり、首を振ったりしている。
しかも、ピーチクが中に入って会話してくると、このミャーミャーの存在は、有機体ともいえないが、ただの想像の産物でもなく、魂のようなものを感じるという。
「魂って、何だ?」
「ピーチク!!!」
この魂のようなものが重要で、生命の核とも呼べる存在らしい。
「ピーチク、文字は書けるよな?」
「ピーチククク」
ピーチクが有働の直した端末に入ると、画面に文字を打ち出してきた。その内容によると、ミャーミャーは有働を守る為にパソコンに宿ったという。そして、有働と、一緒に生活が出来て嬉しいという。
「有働を守っていたのか…………」
それに勘違いも訂正してきた。ミャーミャーの兄は、彼女と暮らしていたのではなく、彼女になって彼氏と暮らしていたらしい。
「ややこしい…………」
最初のコメントを投稿しよう!