第一章 ミャーミャーは猫じゃない

15/15
前へ
/175ページ
次へ
 だが、一か月ほど共同生活を続けた頃に、とんでもない事実が分かった。 「一人は男性で、盗撮目的の同居だった…………」  小柄で地味な女性で、余り話をしなかった。近隣の大学生と名乗っていて、実際に大学に通い、焼鳥屋でバイトをしていた。常に男のような恰好をしていたが、時々、スカートも履いてバイトに行っていたので、疑う事が無かった。  だがある日、開いたままのパソコンに、大量の画像があり、投稿して売っていたと知った。 「その画像には、ミャーミャーの着替えや、風呂、下着で飲み会……そんな日常が撮られていた」  ミャーミャーは怒り、本人の許可なく撮影する事を禁じた。 「……それでいいのか?」  許可があれば、撮影して売ってもいいのか、疑問に思う。
/175ページ

最初のコメントを投稿しよう!

117人が本棚に入れています
本棚に追加