第一章 ミャーミャーは猫じゃない

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 翌日、大学の講義が終わり、駅前で駿河を待っていると、猫を探している貼り紙があった。その横に、少年を探している貼り紙もあり、状況などが書かれていた。猫と少年も同じ位置の貼り紙なのかと、見比べていると駿河がやってきた。 「両方とも、死んでいる」 「えええ!猫はともかく、少年が死んでいるのは大変だ…………」  猫は死んでいてもいいというわけではないが、少年が死んでいるというのは、放置しておけない事実になってしまう。 「そう言われても、死んでいる事実は変わらないからな……」  駿河は一卵性の双子だったが、その片割れの建治が失踪したまま死亡していた。だが、建治は冥界から駿河に通信していて、情報を流してくる。  そして冥界に来ているという事は、この世界では死亡しているという事になる。 「この子、死因は何だろう?このまま、放置はまずいよね……」 「…………まずいかもしれないけれど、俺は聞くしかできない。それに、冥界にいる連中は、大概、自分の死因を知らない」  だから、死んでいると分かっても、それ以上の事が分からない。 「行くぞ!」 「……せめて、時国さんに、連絡しておいて欲しい…………」  ぶつぶつと俺が駿河を責めると、駿河は仕方なさそうに、警察関係者である時国に連絡していた。 「駿河、こっちだ」
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