回顧録38、バックスタッバー

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 どこにでもバックスタッバーが潜んでいるというのは、僕の好きなローリン・ヒルが歌の中で言ってた通りだ。オレンジは、身近にいるブルータスの存在に気付かなかったのだろうか。オレンジが、裏切り者による背後からの打撃で倒れこんだ、あの場所が、オペラ前の「スターバックスコーヒー」の前だったことを思い出して、「バックスタッバーズ・カフェ」なんていうダジャレが頭に浮かんだけど、ベッドの横で心配そうにこっちを見ているユキヲさんには、「死にそうになりながらもダジャレを考える変人」とは思われたくないので、口には出さなかった。リーフ誌上に何でも書かれてしまうペナルティーも怖いし。  ユキヲさんが近くにいるのを確認したらまた眠くなってきた。
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