(四)

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 いっとき萎んでいた想いが、今の躰と同じく熱を持ち始めた。  それに―――、  どうせまた死んでも、結局ここに戻されるのではないか?  そんな頭を浮かべた羅麗華は、 「やってやろうじゃないの!」  レースのカーテンで和らいだ陽の光に向けてぶつけた。  その声はもう、かすれてはいなかった。
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