想いを深めるように

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ークレア・目線 ユリウス様がディンの騎士隊に就く事になって、半年が経過した。 ユリウス様はディンに来ても、クルミアに居た時と同じようにメイド達にモテていた。 レオハルト派、ユリウス派と言うメイド達の中で派閥が本人たちの知らない間に出来ていた。 顔は良いけど恋に疎い天然レオハルトさん クールで優しく短期間の間に第二騎士隊の副隊長を任された実力を認められた元クルミア騎士隊長のユリウス様。 瞬く間にファンによる派閥が流行り出した。 私やタバサさんは、その中に入る事はしなかった。 タバサさんはどちらも素敵だけど、派閥だなんてくだらないって呆れていた。 「知らないでしょうけど、レオハルトさんとユリウスさんの間にファンクラブが出来ているのよ?」 「ファンクラブ?!…いつから?」 半年が経って、私たちはお互いを「様」から「さん」、「さん」から呼び捨てで呼び合う仲になっていた。 敬語も辞めてタメ口で話している。 もちろん、仲も良好で時折秘密の密会をしたりしている。 リリーナ様たちには気づかれてないわ。 驚くユリウスさんに私は思わず笑ってしまう。 「そうね、ユリウスさんがディンの騎士として馴染むひと月ぐらいだと思うわ」
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