11人が本棚に入れています
本棚に追加
「俺はキミたちの結婚を祝福したいと思ってるよ」
リリーナ様より先にカイム陛下が答えを出した。
良かった、認めてもらえて。
「正直、クレアと離れるのは寂しいけれど…。ユリウスならクレアを幸せにしてくれると思うから、だからわたしも二人の結婚を祝福するわ。その代わり、一つお願いを聞いてくれる?」
優しい微笑みを私に向ける、リリーナ様に頷いた。
「リリーナ様のお願いなら、何でも聞きますよ」
「うふふ。クレアなら、そう答えてくれると思ったわ。あのね、お願いって言うのはね…ユリウスと結婚してもわたしにたまに会いに来てくれる事といつか二人に赤ちゃんが出来たら見せに来てくれる?」
リリーナ様、一つどころか二つになってますよ?
そう言うお願いなら、何個でも聞いちゃいますけどね。
「ちゃっかり二つお願いになってるぞ?リリーナ」
「つい、二つにしちゃいました」
カイム陛下に指摘されてリリーナ様は口元に手を添えながら「ふふ」と小さく笑う。
大人に近づいたけど、その仕草は可愛い。
「カイム陛下、リリーナ様。結婚を認めて下さりありがとうございます」
「必ず、リリーナ様やカイム陛下に会いに行きますね。それと赤ちゃんを連れて」
「えぇ。その日を楽しみに待っているわ」
最初のコメントを投稿しよう!