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8 . 夜の蛾※
※下品なのでご注意ください。CP外
「んぁ、んっっぁ」
「あ、ゆるゆるなんだよ、このクソケツマン」
パンっとケツを叩かれる。それAV見すぎだって。いてぇんだよ。長めに伸びた髪をつかまれ、後ろからガスガスと突かれる。
長持ちリングで根元を固定したチンコが中を広げ、俺の快楽ポイントをエラが擦りなぶってくる。すげー気持ちいい。
「うぁ、も、もっとぉ」
嬌声とともに口の端からヨダレが垂れ落ちる。
頭をつかまれ床に押し付けられた。
腰を持ち上げられ足を広げさせられる。潤滑剤でぐじゅぐじゅに溶けたアナルに、ぴたぴたと性器を当ててくる。
ずんと奥まで一気に押し込まれ、俺は悲鳴を上げる。尻にガンガンとぶつかる衝撃が脳にまで伝わる。ローションを使ってまぐわう、ぐちゃぐちゃした水音と俺から漏れる嬌声が部屋中に響いていた。
ローションを使いすぎたのか、過ぎたローションは俺のチンコを伝い先走りと一緒に垂れて畳を濡らした。
立ちバックにされ髪をつかまれ背後からガンガン腰を打ちつけられた。自分で昂ぶる前をしごく。中の刺激と前の刺激。ああ、たまらん、気持ちいい。俺は、ぶるっと大きく震え白濁を飛ばした。
終わると奥はズキズキ痛いし、入り口は摩擦でひりひりする。でも中のジンジンする快楽の余韻が俺を満たしていた。
「おい……もっと恥じらえよ」
終わって股を押っ広げてティッシュで後始末をしてると言われた。最中は十分エロかろうが。それに恥じらいとは?
「あ? クソひる穴に挿れてるんだ。恥じらいもクソもあるか」
ケツは気持ちいいんだが、俺がクソクソ言うから風情がないんだと。俺なんぞに風情など求めんな。
「ガンガン突けばいいと思いやがって、一つ覚えの脳筋が。奥いてぇんだよ。このヘタクソ」
そう言うと、いや、実際はそれ以上言ったかもしれない。ボコボコに殴られ深夜に放り出された。
アプリで知り合った奴の家に何日か転がり込んでいた。運動をやってるやつらしくガタイと精力はすごくて、家賃代わりに毎日何回かやってた。
客と魚は3日で腐り出すという言葉もあるようだし、俺のこと鬱陶しくなってたみたいだ。食っちゃ寝で、自己中のセックスしか要求しないし、居着かれたら嫌だったんだろうな。まあ気持ちはよくわかる。
ただ正直言うと、もう少し宿泊日数を稼ぎたかった。相手は普通チンで下手ではなかったけど、ゴーマンで俺をオナホ扱いするから多少ムカついてた。
自慢とセットでされる俺下げにもムカついていた。体格差あるのに暴力振るうなんて最低だし、性格もゲスくてセコい。しかも電車もない夜中に俺を叩き出すなんて最低。あんなやつ性病でチンコ腐ってもげろ。
時間は深夜帯。普段は近寄らない郊外の住宅地。行く当てなんかないけど仕方なく歩く。こんな時間に電車もない。バスなんてありゃしない。
郊外という名のつく微妙な田舎だから、始発まで過ごせる深夜営業の店もない。ちんまりとした商店街が並ぶ駅前を離れると住宅しかなかった。
駅沿いに歩いても線路しかみえない。単線のレールが街灯にきらめき銀色の鋭い光を放ってる。雑草が揺れ、ときおり光を遮る。
アスファルトをビーサンで歩いていたからか、足が痛い。街灯下で確認すると親指のとこが赤くなり皮が剥けているようだ。
皮剥けなんてちんこだけで十分なのに。昔関係したやつのずる剥けちんこを思い出した。あいつ皮切ったんだろうな、どんな顔してクリニック行ったんだろ。
どうでもいいことを考えながら、脚を引きずりながら暗闇を次の街灯を目指して歩く。次の駅を目標にとか考えられなくて、ただ闇雲に歩いていた。
途中遭遇したコンビニはとても明るくて、薄暗い暗闇をちんたら歩いて来た身には別世界だった。
足がふらふらと近づいてしまう。これは蛾とか虫が光に吸い寄せられるものと一緒だ。俺も蛾か。
数ある棚から俺は手持ちの小銭で高濃度チューハイを何本か買った。安く手っ取り早く酔っぱらえるのはこれだよな。
近くのブロック花壇に腰掛け一気に飲んだ。冷たくてちくちくと刺激する炭酸が喉を抜けていく。人工の甘さが口の中で苦いような嫌な後味を残していく。
アルコールを入れたからか、冷たかった世界がほかほかとした柔らかいものへと変化を遂げる。とげとげした視覚も丸味を帯びているようだ。
コンビニから住宅街に戻ってゆらゆらと歩きつづけると、その一角にキレイに積まれたゴミ袋の山がみえた。明日は燃えるゴミの日なのか。そのゴミ袋の山は白くキレイにまとまっており、乳白色の袋が膨らんで、とてもとても柔らかそうに見えた。
それらに俺は自身を温かく包み込み受け入れてくれる母性を感じた。これこそが母性。俺が求める聖なる母。
俺はゴミ袋の山にダイブをして朝までお邪魔する。そして朝、粗相をした姿でゴミの当番のたろちんと出会うのだ。まあそれも人生なんだろうなあ。
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