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 ミコトは、ビュフェールのはからいでゼスフィルと行動を共にするクラード、トランも含めたグループに迎え入れられたようだ。  ゼスフィルの友人として、東洋の一国の貴族は相応しいと認められたらしい。  見目麗しい4人に加わったミコトは、その東洋人らしいエキゾチックでミステリアスな魅力で女子生徒の目を惹きつけた。  フラグラード王国の第一王子の花嫁は、既にローザと決まっている。  第二王子のゼスフィルの花嫁の座はまだ空席だが、当然一席しかない。  また、貴族の花嫁は基本的に貴族の中から選ばれる。私と同じ、資産家や有力者の娘にその座が巡ってくることは絶望的と言ってもいいほどない。  しかし、王族や貴族の生活を間近で見てしまった庶民は、それに憧れを抱いてしまう。あわよくば、貴族になりたいと望む。  それがフラグラード王国で叶わないのならば、知らない東洋の国へ渡ってでも優雅な暮らしをしたいと考えるのも無理はない。  私は、そんな物には興味がない。隣席のミコトの元に、少しでも近付きになろうと入れ替わり立ち替わりやって来る少女たちを冷めた目で眺めていた。
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