第4話

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一行が次に乗る列車は、海中を通る列車である。 厳重な安全管理により、この列車は、安全な列車として有名である。 列車に乗った。 「なんかさっきから、カチカチ音が鳴っていない?」 コマがなにかの音に気がついた。 「本当だ。確かに聞こえるよ。」 「これじゃないか?」 レンが椅子の下に危険物を発見した。 どうやらタイマー式の爆発物のようだった。 「忌々しき爆発物め。このアジリンドスが破壊しようではないか」 「破壊したら爆発するんじゃない?」 「君たちまずは駅員さんに届けないかい?」 「まあ…そうだな。」 流石のアジリンドスも納得した様子だった。 「こんな物が落ちていました。」 「これはまずいですね。ありがとうございます。あとは我々がなんとかしますので。」 「どうするんですか?」 「まだ目処が立っていません」 「テツさんが海上で思いっきり投げたらどうなるの?」 「私の力でも海上で爆発したら線路にダメージが入るよ」 「こんなもの…俺の破壊魔法で…」 「ばっきゃろう!テツさんホールド!」 「破壊の魔法を選択。ファンクションモードに移行を許可。これから…」 「誰かアジリンドスの口を塞いでくれ!」 モゴモゴ… そこに一人の男が駆けつけてきた。 「どうやら困っているようだね。それをちょっと貸してくれないか?」 分解魔法…… ガラガラ… 「もう大丈夫だよ。」 男の手の上にあった危険物が、みるみるガラクタに変わりこぼれ落ちてきた。 「バラバラになっている。」 「これは分解魔法と言ってね。もう平気さ。」 「分解魔法なんて聞いたことがないね。」 テツさんが興味毛に聞いてきた。 「そりゃそうさ。僕が開発したからね。」 「すごいですね。魔法式とかは、どうなっているんですか?」 「ええとね、あまりバラさないでくれよ?バラバラだけに。ほら分解とバラバラで。これをこうして…」 魔法の事を何も知らないレンにとって、意味不明な世界が広がっていた。 「しかし、なかなかの使い手とよく出くわすね。」 「他にも誰か凄い人がいたのですか?」 「時空間魔法の使い手ともこの子が会ったんです。」 「ほほう。時空間魔法とは、レアですね。いえ、この列車の駅周辺に特異物が現れたとの情報が入りましてね。調査の依頼がありまして。多分その方もその件で来たのでしょう。よかったら同行させてもらえますか?」 「こちらこそよろしくお願いします!」 「このアジリンドスが特異物なんてボコボコにしてやろう」 レンたちは、分解魔法の使い手と行動をともにすることになった。
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