第8話

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第8話

「ここが剣術学校か…。」 そこに高身長で体格の良い、爽やかな男性が出てきた。 「君たちがレンとアジリンドスだね。」 「私はソート。剣聖と呼ばれていてね。」 「ウォーターソードとその刻印…。大体のことは察しました。」 「この学校に入学したいのです。」 レンが大体の事情を話し、入学したい事を伝えた。 「ある程度の強さが足りないと勇者として認められない。私と手合わせしましょう。これを入学試験の代わりとします。」 「よろしくお願いします。」 「さあ、かかってきな!」 「レンブラスト!!!」 「なるほど…。実戦経験が豊富だな。」 「これはどうする?」 「ぐわあ!」 「剣術の潜在能力…。可能性が見えてきた。」 「特別に入学を許可します。これから剣術を教えたいのですが…。剣の能力を引き出す為に、水の精霊に会いに行ってきてください。」 「あの山の奥深くにある泉にいる精霊に会うのです。」 「わ、わかりました!!」 「アジリンドス。君は、素振りでもしましょうか。」 「素振り…。素晴らしい響きだ。このアジリンドス、素振りというものを気に入ったぞ。」 「この地図を頼りに行くんだ。」 「はい。」 レンは、山の湖に着いた。 「ここか。」 「あなたが水の精霊ですか?」 「私がその剣のちからを、引き出します。」 ふわあっ。 「ウォーターソードからちからが溢れているようだ…。」 そこに、1人の男が現れた。 「少年1人とウォーターソード。私の前で随分と無防備だな。」 「その声は!」 「私は四天王の配下のひとりだ。私の力でお前を倒し、ウォーターソードを手に入れよう。」 「させるか!」 レンがウォーターソードを振ると共に、ウォーターソードから激流が流れ出した。 「危ない危ない。確かにこの剣がある限り、油断はできないな。しかし。私の魔法の前ではその剣の力を持っても勝つことはできん!」 「フラッシュ!」 あたり一面が光りに包まれた。 「眩しくて前が見えない!だけど辛うじて影を追うことが…」 「甘い!暗黒!!」 あたり一面が暗闇に包まれた。 「目が光に慣れた状態で急に暗闇に包まれたとき、人は物を捉えることが難しいのではないのかな?」 「しまった!」 「このウォーターソードの力でこれに対抗する事はできないのか…?そうだ!」 「レンブラスト!!」  レンは、広範囲に攻撃を仕掛けた。 「そんな広範囲に攻撃してもちっとも痛くはないわ。」 「はああああ!」 「ビシャビシャ。」 「そこか!」 「しまった!地面を濡れさせて音を聞いたのか!」 「レンブラスト!!」 レンは、ウォーターソードで一面を濡らすことで足音をたてさせ、勝利した。
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