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◇◇◇
そのまま、疲れたその子がまた眠って、起きたのはまる2日経った後だった。
目覚めるまでの間、まず、俺は家の周囲や内部を探検した。
家っていうかお屋敷だな。
それがさ、ちょっとおかしいんだよ。ここ。
結構広いのにヒトの気配ひとつしない。唯一調理場は整っていたが、それ以外は埃まみれだ。
その調理場だって薄ら積もってたし。
つまりだ、この屋敷、ヒトの生活空間っぽくないんだよ。
おまけに、あんな部屋に子供がひとり。
1日以上経ったって大人の姿が見られない。
..........あの子が心配だ。
探検の合間にはあの子の様子を見に行った。たまに泣きながら眠ってた。その姿に胸がズキってした。そんな時に手を握るとフニャって笑うんだ。可愛いだろ!
サラサラの金髪を撫でるとこっちに擦り寄ってくる。そんなとこも可愛らしい。
あの子を発見して2日目。1日目にヒトがいないことが分かったから、掃除を始めた。
とりあえず、あの子のお部屋だ。まず、洗浄。埃を取って、水球で軽く上を撫でる。そして、乾燥。これを繰り返す。次にカーテン!これは外して、外でまるっと洗って干した。うん、オッケー!最後は空気の入れ替えだ。窓を開けて念じる。
「穏やかに吹き込む薫風に満たされる部屋となれ!」
一気にすっきりした。呼吸が楽になったよ。どんだけ停滞していたんだか。
次に調理場。何てったって人には食事が必要だ。こんな幼い子にはなおさら、毎日美味しいくて健康的な食事を食べさせるべきだ。というわけで、
「清涼なる癒しの水よ、集いて澱を押し流せ!」
ぐわっと水が流れる。埃、カビは勿論のこと、巣食っていた不浄もひっこるめて流し、水を消す。さあて、ついでに食器達も纏めて丸洗いしようじゃないか!
そうこうしているうちに日が暮れてくる。
3つ目の部屋をぐるっと洗っている時、不意にヒトの気配が強くなった。
ああ、あの子が目覚めた!
◇
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