57人が本棚に入れています
本棚に追加
「はい?」思わず顔を上げた。
「ぜーんぶ、嘘。ククククク」
ネオは肩を揺らした。
「どういうことでしょうか?」
嫌な予感が紗良の背中に流れていく。
「だから、嘘ってことよ。願いを叶えるわけないってこと」
「はっ……そんな……」
「そのマヌケ面、最高ですね。希望から絶望に転落するときのその顔……ククククク」
「え……」
「貧乏人の願いなんて叶えるわけないでしょう」
「騙したのね!」
「そうよ。でも、その嘘があったから、ここまで生き抜いてこられたんでしょ。あんたら人類は」
「ど、どういうことよ」
最初のコメントを投稿しよう!