名もない希望のペンダント

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「くそぉ……こんなの……こんなの……」 「安心して。ラピスの雫を100粒集めれば願いが叶う、ってことだけは記憶したままだから。じゃあ、またね」  ネオは手を振ると、奥の扉へと消えていった。  うわぁぁぁぁああああああ!!  紗良は叫んだ。  重厚な扉に体当たりして、本部を抜けた。荒野へと続く道を走り続ける。途中、石につまづき派手に転んだ。よつん這いのまま、その場で絶望にうちひしがれた。  じょじょに記憶がなくなっていく。  ネオとの会話も本部内の様子も薄れていく。
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