02.半熟

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深刻そうな表情で薫ちゃんは顎に指を当てるが、彼女がしてる話はあくまでセックスの話だ。 「騎乗位でしかイケないみたいなんですあの人。でも、上下運動しながら膣締めて乳首触ってツネって…、ってセックス後半の私のタスク多すぎません?」 具体的で生々しい言葉の羅列にめまいがする。 社会人2年目の彼女はセックスにタスクを課しているらしい、と頭が追いつかない。 「日頃の行動や私への態度がスマートなだけに…、ちょっぴり残念というか何というか。」 「どう思います?穂波さん。」 ! お願い、こんなところでボールを私に回さないで。 後輩2人の視線がこちらに向いて、身動きが取れなくなる。 『いやまあ、薫ちゃんが言うのもわかるけど、』 区切ってちらりと空木くんに目をやると、ぱちっと目が合った。 『男の人って、自分がイイときは、それに必死になっちゃうからね…。器用じゃないんだろうね、その人。』 いや、お前誰だよ。 どの口が言ってるんだ、男なんて知らないくせに。 「ですよね~!もっと俯瞰的に物事見てほしいです。仕事は出来るらしいのに。」 しかし私の伏目がちなアンサーを薫ちゃんはすんなりと受け取ったみたいだ。
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