第5話『突然の帰郷。美歩、悲しみの再会』

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美歩「命の重さ。思い出の価値。選べないのなら今、トリアージしてみせる! 菜園菜演舞開演!」    動き出すSEN-3。ぼう然と見つめる坂東。 坂東「どうして、先輩が」 鳴「響紀、地方機に乗って!」    ハッとする坂東、OBI-1に飛び乗る。    OBI-1内、坂東がモニターごしにSEN-3と美歩を見つめる。    SEN-3がOBI-1に迫る。SEN-3の左腕のはさみ(カッター)が、OBI-1の腕をはさむ。OBI-1振り解こうとするが、動けない。SEN-3の胴からAED風のケーブルが伸び、OBI-1に貼り付く。 SEN-3の自動音声「ショックを実行します。離れてください」    SEN-3の胴のランプが赤に変わる。『ピーッ』という電子音。    電流に打たれるOBI-1。OBI-1内、うめく坂東。    膝をつくOBI-1。離れるSEN-3。    OBI-1内の坂東、美歩を見つめる。 坂東「先輩、お母さんを東京の病院に転院させる話は、嘘だったんですか?」    外、OBI-1のスピーカー越しに坂東の声を聞く美歩。 美歩「嘘じゃない。取引をしたの」 坂東「取引? 誰と」 美歩「椿姫よ」    OBI-1が立ち上がり、SEN-3と組み合う。 美歩「私が菜園菜演舞場の支配者になって、響紀達を倒す。代わりに椿姫が母さんの転院を手配するって」    美歩の演舞。美歩の動きに合わせてSEN-3がOBI-1を投げ飛ばす。    何とか着地するOBI-1。SEN-3から距離を取る。    車道でのOBI-1とSEN-3の攻防。OBI-1が、SEN-3から距離を取って逃げている。    歩道で見守る藤間と沙羅。 藤間「いつもの坂東らしくないな」 沙羅「当たり前だよ!」    藤間が沙羅を見る。沙羅の不安そうな顔。 沙羅「もし響紀が勝ったら、先輩のお母さんは治らないんだよ。本気で戦えるはずない!」 藤間「これは困ったな」 OBI-1内、坂東がSEN-3を見つめる。 坂東「一体、どうすれば」 鳴の声「響紀!」    ハッとする坂東。車道で踊る鳴の姿。
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