1人が本棚に入れています
本棚に追加
椿姫「もう行くのか?」
美歩「はい。役目を果たせず、申し訳ありません」
椿姫「持って行け」
椿姫が、書状とタブレットを手渡す。
受け取る美歩。封筒に『紹介状 主治医殿』と書かれている。タブレットには改良されたSEN-3の設計図。
美歩が(紹介状に)驚く。
美歩「これは、どうして?」
椿姫「(ひとりつぶやき)お前や沙羅には、いつも迷惑をかける」
美歩「?」
椿姫が美歩に背を向ける。
椿姫「何でもない。次こそは、お前の役割を果たせ」
美歩「はい。必ず」
美歩が、深々とお辞儀をする。
○帯屋町高校・教室(朝)
坂東が椅子に座り、ぼんやりと窓の外を眺めている。
空には飛行機と飛行機雲。
坂東「どうすれば美歩先輩を救えた?」
窓の外を見つめ続ける坂東。
鳴が離れた席から坂東の様子を見ている。
鳴「私のこと、ぜんぜん見てない。今のパートナーは私なのに」
坂東を不満げに見つめる鳴。
つづく
最初のコメントを投稿しよう!