第5話『突然の帰郷。美歩、悲しみの再会』

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   OBI-1内、同じく笑顔の坂東。    OBI-1に迫るSEN-3。OBI-1が右脚を蹴り上げSEN-3に巴投げを試みる。    が、そのまま押しつぶされ、動けなくなる。    美歩の持つ手の鳴子石にひびが入る。 ○もとの商店街(夕)    話を続ける坂東と美歩。 坂東「負けちゃいましたけど」 美歩「でも、本当に楽しかった」 坂東「僕もです」 美歩「時々、思うんだ。あの頃に戻って響紀と踊れたら、って」    美歩が坂東に微笑む。坂東が、頬を赤らめる。 坂東「先輩、時間あります? 色々案内します。学校やOBI-1も見て欲しいし、それに……」 美歩「(遮り)母さんの体調が良くないの」 坂東「……」 美歩「それで、東京の病院で手術することになって、転院の手続きで帰って来たの」 坂東「そうだったんですか」 美歩「だからあまり時間が無くて。ごめんね」 坂東「構いません。お母さん、良くなって欲しいです」 美歩「ありがとう」    と、ゆっくり頷く美歩。    鳴と沙羅が、建物の陰でしゃがんで様子をうかがっている。 鳴「ねえ、なんで隠れてるの?」 沙羅「あの二人には立ち入れない何かがあるのよ」 鳴「何それ、つまんない!」    と急に立ち上がる鳴。 沙羅「ちょっと、鳴!」    立ち上がった鳴に気付く美歩。 美歩「あの子が地方部の踊り子?」 坂東「鳴です。ゆずはら村からの転校生で……」 美歩「響紀の新しいパートナー」    やって来る鳴、美歩の前に立つ。鳴の背後に慌てて来る沙羅。 鳴「演舞の練習があるので、この辺で。行こう響紀」    と鳴が坂東の腕をぐいっと引っ張る。 美歩「私もそろそろ行かないと。人と約束があるの」 坂東「先輩、しばらくいるんですよね。会いに行きます!」 美歩「分かった」    坂東の背中を強引に押し、離れていく鳴。 美歩「踊り子さん!」    鳴、戻ってきて美歩に近づく。 鳴「まだ何か用?」 美歩「(小声で)あなたの鳴子を、私に譲ってもらえない?」 鳴「なんで私がそんなこと!」    微笑む美歩。 美歩「なんでもない……」    去って行く坂東、鳴、沙羅の後ろ姿を見つめる美歩。
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