第5話『突然の帰郷。美歩、悲しみの再会』

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○JNGX社・外観    一際高くそびえ立つビル。 ○同・会長室    椅子に座る椿姫(23)。    デスクの上に何冊もの古びたノートを広げている。ノートにはスクラップ記事。    記事を見つめる椿姫。    扉の外から日沼佐吉(46)の声。 日沼の声「お待ちください!」    扉が開き入ってくるスーツ姿の祭谷龍馬(28)、中山(29)、岡田(29)。    横に慌てた様子の日沼。 祭谷「こんにちは、椿姫」 日沼「椿様、申し訳ありません」 椿姫「祭谷か。どういうことだ、日沼」 日沼「これは……」 祭谷「JNGX社は、部外監査人を募集しよったやろ?」 椿姫「そんな議題もあったな」 祭谷「正式に選定され、会長様に挨拶に来ました」    祭谷が椿姫に近づく。祭谷が、名刺を取り出し、椿姫に差し出す。名刺には『環境保護組織兼監査法人・海炎隊 隊長祭谷龍馬』の文字。 祭谷「改めまして。海炎隊隊長、祭谷龍馬」    名刺を受け取る椿姫。そのまま名刺を放り投げ、ゴミ箱へ。 椿姫「一体誰の手配でここに来た?」    祭谷が横に避ける。と背後に現れる飯綱湊人(25)。 椿姫「飯綱……」 飯綱「祭谷さんは、当社にとって有益な人物です。必ず椿様のお役に立ちます」 椿姫「(つぶやき)“今回の”裏切り者はお前か。(祭谷を見て)悪いが今日は先約があってな。お前を相手にするヒマはない」 祭谷「まかせちょき。こちらでやっちょく」 椿姫「せいぜい励め。何も見つからんがな」    祭谷が、デスク上のスクラップ記事に一瞥する。 祭谷「そうさせてもらうき」    手を振り出ていく祭谷。続く岡田、中山、飯綱。 ○同・廊下    歩く祭谷、岡田、中山、飯綱。女性とすれ違う。立ち止まり振り返る祭谷。 岡田「祭谷さん?」 祭谷「きれいな人や!」 飯綱「新たに着任した支配者です」 中山「珍しいですね」 祭谷「何が?」 中山「祭谷さんから『面白そう』以外の言葉が出てくるの」    笑う祭谷。 祭谷「もちろんそれも込みの意味やきね」    キャリーバッグを引き、(会長室へ)歩く女性の後ろ姿。 ○同・会長室
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