32人が本棚に入れています
本棚に追加
/23ページ
「カンパーイ」
「じじい、おかえりー。」
一気に学生時代のノリに戻る。じじいのロンドンの話も意外にもすぐに終わって、結局大学時代の悪ふざけをしてた頃の話になる。やっぱり共通の思い出は盛り上がる。
「なんで今日は夫婦で来ないのよー。」
「奥さんも同級生なのに!」
「まあ、子供が、いるからなー。それに、奥さん、割とシャイでな。ゆっても、このメンバーあんまり面識ないやん。」
「昔のこと、聞かせたく無い説もあるね。」
「あっ、バレた?奥さん、君等とは違うお嬢様なんだから、毒牙にやられたくない。」
「そう、言われると、納得だわー。なんか、大人しいし感じの人だったよねー。あんまり知らないけど。」
「古賀っちは?奥さん元気?」
「今二人目妊娠中。」
「あっそー。おめでとー。一個下だったよねー。よく大学時代の古賀っち知ってて、結婚したよねー」
「どういことだよ。」
「酒癖が悪いってこと。」
「酔っ払って、タクシーの運ちゃんと喧嘩したり。」
「そーそー、吐き気するーって終電なのに、電車降りて帰れなくなったり。」
「いきなり路上で叫び出したり。」
「うーん、俺は大人になったのよー。今は適量よ。」
「ほんとにー?」
「子供生まれて変わったか。」
「まあな、帰るのはやっぱり早くなったよね。」
「子供は、やっぱかわいいよー。」
「それは良かった良かった。」
「ほんと、家の旦那なんか、全然だよ。まじでがっかり、何もしてくれないし。」
「そーなの?良く今日出てこれたね。」
「うん、救いは御姑さんが、いい人だってことね。孫かわいがってくれるからさ。それでなんとかねー。」
「で、そこの二人はいつになったら、くっつくわけ?」
と、急にケンちゃんが言い出した。
「裕二と未華子って、絶対お似合いだと思うんどけどー。」
「ここが、くっついてくれたら、俺らも楽だよな。」
「そーだそーだ。」
「私もそー思う!出入り自由で、酒飲める場所が出来るってことでしょ。」
「はは、そういうことね。」
「無いの?二人は?」
「ないない。」
私達は、二人して速攻否定した。
まあ、いっそ裕二を好きになれたら、楽ちんかもって思うことはある。でも、友達は友達、ときめかない。何が、違うんだろうなー。付き合える男と付き合えない男。
最初のコメントを投稿しよう!