私たちは友達です

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木吉さんは、なんとか続いている。私のシフトと同じように来てもらって、1週間。一応本採用となった。3日耐えれば本採用なんて、ハードルが低いが。 「木吉さん、一応メール対応専属でまずは大丈夫だと思います。有田さんには申し訳ないですけど、電話対応もフォローで入ってもらっていいですか?」 「私、メール対応とウエブサポートをしていきますので。出勤も、来月からは、隔週、週5で対応します。」 いつの間にか、未華子が全体を取り仕切っている。局ちゃんからは特に何も言われなかった。勝手なことするな。とでも言われるかと思っていたが、なんとなく、ほっとした空気が、流れた。 ウエブサポートは、とりあえず、簡単な写真の加工から始まる。単純作業で、比較的簡単。錦田くんは、嬉しそうに、 「良かったー。これなら、すぐにページづくりも対応できそうっすね。これらを、このパターンにはめこんで、適当に、コメント入れてもらえたら。」 「了解でーす。」 「それにしても、すごい商品数ですねー。」 「まあ、社長がどんどん新規の取引取ってくるからですね。」 「通販サイトは、なんでも屋って感じねー。」 「そういうこと、昨日まで健康器具の写真と説明アップしてたと思ったら、今週からは、酒ですよ。」 「これって、売れたらどうなってるんです?倉庫から出荷?」 「いろいろですよ。在庫してるものもあるけど、直送品も多いね。単品じゃない時は面倒だけど、ピックアップしてまとめて配送。」 「そーなの。」 「自分のとこでネットビジネスができないような小さな会社ばかりで、手数料結構取るらしいけど、売れないよりはましって感じで頼む方は頼むんでしょうね。こちらとしては、商品増えれば増えるほど、客は増えるし、まあ、俺らの給料は増えないけどね。」 錦田くんは、話せばなかなかの好青年だった。仕事場では殆ど話さないけど、お昼休みなど、二人で、いる時はよく喋った。ゲーム好きってことで、インドアだろし、天然で明るいってタイプではなさそうだが。 急に 「結婚してるんですか?」 と聞いてきた。 「してない。」 「彼氏は?」 「ちょっと前に振られたばかり。」 「ふーん。なんで?」 「さあ?面倒くさいからじゃない?我儘なんだよねー私。」 「ふーん。」 「相手は年上?年下?」 「えっ、別れた相手?」 「そう。」 「1こ上」 「ふーん。」 「年下に興味は?」 「別に歳は関係ないかなー。」
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