怪しいサンタさんがプチ腐な私に前代未聞な素敵な乙女用プレゼントくれました

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 怪しいサンタさんがプチ腐な私に前代未聞な素敵な乙女用プレゼントくれました                              Prologi     ……中学の頃はずっと学年上位一割付近だったけど、この高校じゃ真ん中以下かぁ。    五月下旬のある日、北摂のとある伝統府立進学校、豊根塚高校一年三組の教室にて播本鈴穂は眺めた瞬間しょんぼり気分に陥った。本日帰りのSHRで今しがた、クラス担任から一学期中間テスト個人成績表が配布されたのだ。  まあ私、高校入ってから勉強怠け気味だったから自業自得だよね。  鈴穂は己の至らなさをひしひしと痛感する。彼女の総合得点学年順位は全九クラス三五六人中、二〇三位だった。  そんなわけで放課後、夕方四時頃。鈴穂は親友と別れたあと、独りでやや重い足取りで、憂鬱な気分で閑静な高級住宅街に佇む自宅への帰り道を歩き進んでいくのだった。  私、スポーツ苦手だし音楽や絵の才能もないし、口下手だしお料理も下手だし。だらしない性格だし、めちゃくちゃかわいいってほどの顔でもないし、学力までこの様じゃ情けなさ過ぎるよね。
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