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鈴穂は甚だ不審に思いつつもプレゼント箱を鞄に詰め、持ち帰ることに決めた。
「鈴穂、個人成績表配られた?」
「……うん」
「ほな見せなさい」
「分かったよ」
帰宅後、鈴穂は個人成績表をリビングにいた母にしぶしぶ恐る恐る見せると、
「鈴穂、何なのこの酷い順位はっ! もっと本気で勉強せな、あかんやないのっ!」
案の定、説教されてしまった。彼女の母はわりと教育熱心なのだ。
「ママ、まだ下に一五〇人以上もいるし、そんなに酷くはないでしょ?」
「鈴穂は体育とかの実技系が苦手な子なんやから、筆記試験くらいは平均より遥かにええ成績維持せなダメなんよ」
「それは分かってるけど……」
うるさいなぁ。と心の中で鬱陶しく思いながら、鈴穂は薄ら笑いを浮かべて不愉快そうに呟く。
「鈴穂はやれば出来るめっちゃ賢い子やねんから、ここで本腰入れて頑張らなきゃね。今度の期末でも総合順位百位以内に入れてへんかったら、烈學館放り込むでー」
「えっ! 本気なの? その塾って、未だ昭和的なスパルタ式で講師が超怖いって噂のとこじゃん」
「本気よ♪ それと、あんたの部屋に大量にあるジャ○プとエッチなマンガ、全部捨てるからね」
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