飛び出す高校受験用教材乙女用~おれさま達が第一志望へ導いてやる~

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「そっか。頑張ってね、昇子ちゃん。おば様は昇子ちゃんの将来のためを思って、塾へ行かせようとしてるんだと思うから。でも、身の危険を感じたらすぐに辞めなきゃダメだよ。PTSDになっちゃったら後々大変だからね」 「……うん。まだ行かされると正式に決まったわけじゃないけどね」  森優に真剣な眼差しでアドバイスされ、昇子はちょっぴり困惑してしまった。 「そういえば昇子ちゃん、今日までに提出の数学のプリントは、全部出来てる?」 「いやぁ、それが、分からない問題が多くて、三分の一くらい空欄なの」 「じゃあ写させてあげるよ」 「ありがとう。いつもごめんね、いろいろ迷惑掛けて」 「全然気にしなくていいよ昇子ちゃん。それにしても今日は朝からけっこう暑いよね?」 「もうすぐ六月だからね。私も今日は半袖にすればよかったな」  他にもいろいろ取り留めのない会話を弾ませていくうち、学校のすぐ側まで近づいて来た。この二人以外の鴎塚中生達も周りにだんだん増えてくる。
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