0人が本棚に入れています
本棚に追加
昇子と森優は校舎に入ると、最上階四階にある三年三組の教室へ。幼小中とも同じ学校に通い続けているこの二人は、中学では三年生になって初めて同じクラスになったのだ。
昇子が自分の席に着いてから五分ほどのち、
「やっほー、しょこらぁ」
いつものように中学時代からの親友、友金帆夏(ともかね ほなつ)が登校して来て近寄ってくる。面長で目は細め、ボサッとしたほんのり茶色なウルフカット。背丈は一五七センチくらいで、ちょっぴりぽっちゃりした子だ。
「あっ、おはよう帆夏」
机に突っ伏していた昇子は少し顔を上げ、暗い声で挨拶を返してあげた。彼女が帆夏と同じクラスになったのは中一以来である。当時、帆夏の男女混合出席番号は昇子のすぐ前だった。そのことがきっかけで入学式の日から自然に話し合う機会が出来、お互い仲良くなったというわけだ。(どうでもいい情報だが今クラスは間に野田君がいる)
最初のコメントを投稿しよう!