お嬢様は占いを信じます

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「わたくしの邪魔をする人間が住む世界なんて無くなってしまえばいいわ」 「そもそも何故お嬢様はここで暴れているのですか?今日の予定に地の世界への訪問、ましては戦闘などなかったはずですが……」  話をしながらもチエリーの手は緩まない。自分に歯向かってくる者全てに攻撃を仕掛ける。執事もまた、相手の攻撃を華麗に避けながらチエリーと話を続けた。 「今日の魔界占いでわたくしのラッキーフードがサンドウィッチだったの。ハムと卵の入ってるやつよ。だからわたくしがわざわざ魔界から買いに来たのに、そこの店主が売り切れたって()かすのよ。腹が立つじゃない」 「でしたら私がサンドウィッチをお作りしますから、魔界へ帰りましょう」  それを聞いたチエリーの攻撃の手がピタッと止まり、勢いよく隣にいる執事に人差し指を向け全力で言葉を発する。 「馬鹿ね、卵はこの地に生息する鶏の卵じゃないとダメなの。魔界のゴケゴコ(魔界に生息する鶏のような生物)の卵では話にならないわ。それにわたくしはそこの店のサンドウィッチが食べたいの」 「それは仕方がありませんね。私が何とかしますから、少しの間大人しくしていて下さい」  上手くチエリーをなだめた執事は、恐らくチエリーが暴れているので仕方なく出動したであろう兵士達の元へ向かう。
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