2人が本棚に入れています
本棚に追加
ふと眼を開くとそこには暗闇が広がっていた。
頭痛がする。更には嗚咽感まである。
一体ここは何処だろう。微かにアルコールの匂いがする。
そこで俺は昨日、何をしていたのか思い出してみた。
昨日は会社の飲み会に行ったはずだ。
だが、家に帰ってきた後の記憶がない。
昨日は、飲み会で浴びるほど酒を飲んだ。
頭痛と嗚咽感は二日酔いが原因か。
寝落ちした?
ならば朝の筈だ。こんなに暗い筈はない。
もしかしてまだ夜中なのか。
吐き気がする。トイレに行こう…
立ち上がろうと身を起こしたその時、
パリン
瓶の割れる音がした。
酒瓶でも蹴ったのだろう。
それにしても暗い、まるで漆黒を覗いているかのようだ。
扉は何処だ。
周囲を手探りで探す。
電気のスイッチを見つけて押したが、明かりはつかなかった。
頭の中には、最悪の状況が思い浮かぶ。
まさか、何かの災害!
ならばすぐに助けを求めなければ。
俺は意を決して叫ぶ。
「だれか!だれかいませんか?
助けてください!俺はここにいます」
しかし周囲から感じるのは沈黙。
人の気配すら感じない。
周囲を見廻した後、急に睡魔が襲いかかってきた。
眠い。
目を開けていられない。
そして俺は立ったまま意識を失った。
最初のコメントを投稿しよう!