~プロローグ~ 聖衣の神話

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~プロローグ~ 聖衣の神話

 夜の支配が終わり、太陽が蘇る。女神エルガーテが息絶えるまで続く、世界の理だ。  彼女が地上に降り立つと、冬眠した精霊が目を覚ます。灼熱の夏、郷愁の秋と、恵みを与えながら世界を巡る。そして木の葉をすっかり落とした頃、女神は天上に帰る。冬の弱々しい太陽の光を眺めて、人々は春の訪れを待ちわびるのだ。  エルガーテは地上を離れる時、その約束に必ず衣を残していくという。  天上の衣は、人々の苦しみや悲しみを癒し、至上の幸福で包んでくれる。   『エルガーテの聖衣』。その衣を纏いし者は、神秘の技術で創られた水晶の剣さえも、打ち砕くほどの力を得る。そう、言い伝えられている……。
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