そして誰もいなくなる

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塔子は週間太陽を辞め、代々木に青龍社を立ち上げた。 雑誌名は月刊カミュ。 社長兼編集長は萩尾塔子35歳。 デスクはアングラ編集プロダクションから引き抜いた三谷貴浩39歳。 カメラマンは元マンデーのフリーカメラマン野口カツオ42歳。 編集者は元週間太陽の後輩で太陽マガジンから塔子についてきた月島玲子29歳。 ライターは今バズフェードなどで活躍中の時枝春樹25歳。 アシスタント星野ひとみ21歳。 横浜女子大学在学中。 このメンバーで週間カフカを立ち上げることになった。 塔子は資金面の方など、孤軍奮闘した。 三谷がアングラネタを数々持っている。 月刊カミュを左右する人物だ。 月刊カミュのコンセプトはニッポンのタブーに切り込む。 現代の闇に斬り込むがテーマ。 月刊カミュのネームは異邦人の作家であるアルベール・カミュから取った。 泉は塔子の暴走を懸念したが、塔子は月刊カミュのメンバーと走り出した。 まずは日本のナンバー2広告代理店六本木広告社社長平川忠義58歳の変死事件を初回の目玉にすることに決めた。
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