第4章 断罪パーティー?

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 ――どうして?既に会場に入っているはずでは?  優雅に入ってきた彼は、黒がメインの貴族の正装に、王族のみが付けることを許されている紋章の入ったマントを羽織って、私の髪と同じ色の薄い水色のネクタイを付けている。  思わず魅入ってしまうほどにかっこいい。 「レティ、またせてごめんね?」  申し訳なさそうにそう言って入ってきたのは、トーマ様だ。だけど、どうしてここに?  わたくしの知っている物語の中のトーマ様は今日、白メインの正装でネクタイはサラ様の色――つまり、青緑色だったはずだ。  黒がメインでは無かったはず。その違いに戸惑ってしまう。 「と、トーマ様?」  色々と頭の中が混乱している。 「レティ……とっても可愛い。レティが黒って言っていたから私もお揃いにしてみたのだけれど、どうかな?」  戸惑うわたくしをおいてけぼりにしながら、トーマ様はくるりとその場で回ってみせる。  まさか、わたくしのドレスを聞いてきたのはサラ様と被せるためではなく、自分が合わせるためだったと言うの? 「……とってもお似合いですわ」  わたくしの色を付けてくれているのも嬉しい。  でもこれから婚約破棄するのにわざわざ付けてくれたのかしら?
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