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そう言っても、渋って許可を出してくれないお父様。
「お父様、おねがいします!」
わたくしは必殺技を繰り出した。
まだ子供の小さい体の為軽々と動ける。
転ばないように気をつけながらもお父様に走り寄って――飛びついた。もちろん軽々とわたくしを受け止めるお父様。
そんなお父様に上目遣いで見つめるのだ。
「うっ……レティ――わかったよ。ただし、剣や弓では無く、護身術にも使える短剣のみだ。それ以外許可しない」
折れてくれたお父様。
嬉しさを隠さず、わたくしはお父様のほっぺにチュッとキスをした。
「ありがとうございます。お父様っ」
短剣でも十分だ。
自分を守ることも出来るし、遠くの攻撃はできないけれど、練習すれば使えるようになるだろう。
お父様から無事に許可を取り付けたわたくしは、それ以来、護身術のお稽古の時間に短剣を学んできた。
もちろん、他のお勉強だって疎かにしなかった。
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