13

1/3

1192人が本棚に入れています
本棚に追加
/148ページ

13

「ん…」 部屋の明るさに目が覚めた。 背中にはがっしりとした体躯の一誠さんのぬくもりを感じて、昨夜のことを思い出し、一人で赤くなる。 「一誠さん、大好き…」 眠る旦那様にそっと告げて起きあがろうとしてたが、腕を引っ張られ、ベッドというか一誠さんの胸の中に逆戻りしていた。 「一誠さんっ。」 「おはよ、香子。」 「そろそろ起きないと。」 「大丈夫。チェックアウトは12時だし、俺の体力まだあるし、ゴムも充分残っているから。」 「え、まだするの?」 「久しぶりだからと言うより香子だから?いくら抱いても抱きたりない。」 「やだっ」 抵抗しているようで、実は嬉しいと思っている事バレてないかな? 下から見上げるように一誠さんを見つめると、目の前の人は、何もかもお見通しと言った余裕のある笑みを浮かべて言った。 「いただきます。」
/148ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1192人が本棚に入れています
本棚に追加