#1 無花果 figue

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途中振り返る姿に手を振りながらごく小さい声で、「家に入ってください」と言っが日没の時間帯。太陽を背にする位置に環希はいるので桃佳からは影になり見えにくい。 それでも口の動きが見えたのか、桃佳はぺこりとお辞儀をし、はじめて自分から環希に手を振る。 その様子は遠慮がちであっても、環希には二人の距離感が近くなったように感じ、振り返す顔は自然と笑みが深くなる。
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