クラスルーム

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3月。卒業式を直前に控えた教室で、世間を揺るがす事件が起こった。 「教師による児童殺害」 それは瞬く間に知れ渡り、連日テレビのワイドショーで取り扱われようになった。 狂気の沙汰といえるこの事件を起こした犯人の名前は、島田幸太郎(26歳)。 紛れもなく、正真正銘、俺の名前だ。 決して同姓同名というわけではなく、テレビには泣いて謝る母の姿と現在逃亡中という垂れ幕が忙しなく映し出されていた。 どうしてこうなったのだろうか・・。 俺の頭には、埋め尽くされていた。 嘘つきばかりの教室での一年が。       ・       ・       ・ 「などという、一話どうですかね?」 「うーん。売れそうだね!」 (・・嘘つき。)
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