命、それはなんぞや。

クラス発表

入学式が始まる。

新入生が続々と体育館に入り、予め置かれていたパイプ椅子に腰掛ける。
今からクラス発表と、担任の先生たちの紹介が始まる。

1組,水田先生
2組,米俵先生
3組,泉谷先生
4組,金田先生
5組,清谷先生
6組,松田先生

一人一言ずつ自己紹介をしていき、やっと、クラスが発表される。
僕はまだ、6組になった事がない。だから、今年は6組がいいなと、期待する。
だが、その期待は外れた。

｢花川仁。1年4組！｣

4組か。
少々ガッカリとした思いで、担任の金田先生の所へ行く。
金田先生はがっしりした体型で、体育教師だなと予想した。
否、若しかしたら数学かもしれない。
そう考えていると、後ろから肩を叩かれた。

｢なァ、お前どこ小？｣
｢……和泉野小学校｣
｢ええ！そこ私立で、めっちゃ偏差値高いところだろ？！何でこんな底辺に来たん？｣

父親の転勤だ。
そう言ったら納得したみたいだけど、勿体ないと僕に言った。

｢まァ、一緒のクラスやし、仲良うしような。｣

手を差し伸べられた為、握り返した。

｢俺は濱崎零斗！｣
｢花川仁｣

自己紹介が終わると同時に担任が教室に行くぞと言った。
何だか、騒がしい学校生活になりそうだ。