おじいちゃんの言う通り

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自分がこんなに優柔不断だなんて思ってなかった。 毎日がつらい 言ってしまえば楽になるかな でも この関係は間違いなく終わるよね… いや もう終わってるんだよな… もう十分わかってる 分かってるんだけど… もう半月が過ぎた 次に現れたのはおじいちゃんではなく おじいちゃんが気に入ってると言うあの人だった 「決心はつきましたか?」 「決心?」 「…」 「…?」 「会長から聞いてませんか?」 「おじいちゃん?何を…?」 「チッ、あのジジイ」 「あの?」 えっ…舌打ちした? 「会長はこのマンションの処分を希望されているようですが」 「え?そうなの?」 「あなたはこのままここに住むつもりですか?」 「…だって…おじいちゃんに買ってもらったマンションだから…」 「あの男と結婚後もこのままの関係を続けるつもりで?」 「まさか…」 「あなたから別れを切り出すつもりはないのですよね?」 「…私から…そっか、そうですよね…」 「あの男がそんなに好きですか?」 「…好き?…」 正直もう好きと言う気持ちはないと思う なのになぜ私はこのままでいるんだろう 「ふっ」 何だか笑われた…ムカツク
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