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【診療録】
【患者名】渡 八千代
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08.17
a.m8:00/本日クランクイン。
作品名『イン・ザ・トイボックス』/監督・共演キャスト・制作スタッフの個々の委細は別紙にて。
着信応答せず。
演じる役柄の内容によっては前回の映画のように患者の精神的ストレスにも関わるため、情報収集と慎重な見極めが必要。また、共演者も同様。
09.09
ロケ地/××大学。
p.m10:22/状態:黄。周期的な発散状態。セカンドハウスで安静療養。
翌日のa.m11:07に人間体に戻ったことを管理装置が感知。TF時に備えた鎮痛剤のみを服用したとの申告あり。抑制剤は未だ服用形跡無し。
血圧・脈拍ともに正常値。精密検査不要と判断。
C)体調良好。痛覚緩和があったとはいえ、精神状態の安定が顕著。
09.18
/着信応答せず。
セカンドハウス以外にも帰宅場所を点々としている模様。先々月に牽制した為、週刊誌の記者が原因の可能性は低い。意図は不明。
10.13
悪天候により帰宅困難、ドラマ制作スタッフ・キャストと共にロケ地近場の××ホテルに宿泊。
p.m9:02/着信応答あり。獣尾の顕現。場合によっては裏で回収すべく、現場付近へ急行。本人の要望により、朝まで待機。
p.m9:57/状態:赤。
10.14.a.m2:25/人間体に戻ったことを管理装置が確認。
a.m2:45/患者から着信。無事を確認。
患者の申告曰く、発作と風邪が併発したパターン。市販の風邪薬のみを服用し、抑制剤・鎮痛剤・強制解除剤は手を付けず。リスクが高い状態での発作突入にも関わらず、継続時間は4.5h。患者曰く、同室者・目撃者なし。
→患者と同じホテルに宿泊した人間の中に適合者がいる可能性が高いと判断し、指示どおりドラマ関係者に的を絞って接触を開始する。
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