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その日から、僕の体には色んな変化が起こりだした。今まで当たり前だと思っていた事は全てロボットしか行なわない作業だったから、新しい事の連続だった。喉は渇くし、排泄もするし、眠くもなる。最初、少し両手親指の付け根が腫れてきて痛みがあったけど、今では気にならなくなってきた。田中さんや施設利用者の人達は僕を人間だと思って接してたみたいだけど、福本さんは僕の事をジェミノイドだと思って接してくれていたみたい。でも、これからは徐々に人間としての生活が始まる。そんな事を考えるだけで興奮して跳び回りたい気持ちだ。でも、周りには気を付けないと。僕は普通の人より力が強いから皆に怪我をさせちゃうもんね。
朝、施設の玄関扉を開けると、心地好い朝日が射し込んできた。いつもよりも眩しく感じる。今日はどんな新しい発見があるんだろうかと、テンションの上がった僕は掃除用の箒をクルクルと回しながら、軽やかなステップで外へ出るのだった。
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