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第一局
窓の外には、鮮やかに色づいた紅葉。
八畳の和室に秋の陽射しが届き、ほんのり漂う線香の香りと小鳥のさえずりに包まれながら、私と雪歩は将棋盤に向かっていた。
一手、また一手と、互いに駒を盤上に置くたびに澄んだ音色が奏でられる。
終盤に差し掛かった戦局。
私は次の一手を考えつつ、ふと顔を上げた。
視線の先にはアシンメトリーのショートカット。色白で透き通った肌に切れ長の目。中性的な顔立ち。
濃紺の作務衣に身を包み背筋を伸ばして正座した雪歩の姿は美しいという表現さえ拒むほど、完璧な造形をしている。
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