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地球には、様々な生物が存在するが、その中でも、人間だけが嘘をつく。
子供の時は、嘘をついてはいけない、と親に口を酸っぱくして言われるが、実際のところ、その親も嘘をつきながら生きている。
嘘をついてはいけない、ということ自体が嘘なのかもしれない。
そのような状況下で、世界中の子供はフラストレーションが溜まっていた。
自分たちに大人たちは注意をしてくるが、大人たちは注意できるほど立派な存在ではない、と考えていたからだ。
嘘をついたり、贈賄を行う、といった悪事を大人たちは働いている。
子供たちは、そのような状況を理解していた。
そのため、自分たちに提言してくる大人たちに嫌気がさしていたのだ。
その不満は溜まりに溜まり、もう爆発しそうになっていた。
世界中の子供たちは、大人が嘘をつかなくなる世の中を望んでいたのである。
その願いを聞いた神様は、人間の設計図を書き換えることにした。
嘘をつくことができないようにしたのである。
すると、見事に子供たちの不満は無くなった。
人類の文明がそれ以上発展することはなかった。
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