五月雨ライアー

3/7
0人が本棚に入れています
本棚に追加
/7ページ
 午前の授業は大半の生徒にとってつまらなく、時間がかたつむりのようにノロノロと進んだ。外ではポツリポツリと雨が降り出し、窓の外の景色を灰色に染めた。  数名の腹の虫が鳴き出す頃、午前の授業が終わり、生徒たちは我先にと教材販売に向かった。 「おい、ソウ早く行くぞ」 「先行くよ?」 「今行く」  ソウは声をかけてきた友達2人が急かすので、財布をリュックの中から急いで掴んで教材販売に行った。
/7ページ

最初のコメントを投稿しよう!