11. 「すきです」

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   突然大きな声を出した私に、修平さんはちょっとびっくりした顔をしている。  「渡したいもの?そう言えば部屋の前でも言ってたね」  「うん。ちょっと待ってて!」  ベッドから素早く降りて自分のバッグを探すと、入口のドアの前に落ちたままになっていた。  (なぜあんなところに?)と首を傾げそうになった瞬間、その原因を思い出して、瞬時に頭が沸騰しそうになった。  その記憶を頭の中から追い出したくて頭を左右にブンブンと振っていると、後ろから「杏奈どうかした?」と不思議そうな声を掛けられる。  あの時の、あなたとのキスを思い出して頭が爆発しました―――なんて言えるわけないっ!!  足早にバッグを拾って、修平さんが座っているベッドサイドに戻った。  「あの、これ。一応回復お祝いなの。良かったら使ってね」  バッグの中から取り出して、青いリボンがかかった包みを彼に向けて差し出した。  「俺に?わざわざ用意してくれたの?」  「うん…気に入ってもらえるといいんだけど……」  「開けてもいい?」  「もちろん!」  ガサガサとラッピングの紙をはがす音を聞きながら、私は生唾を呑み込むくらい真剣に彼の行動を見守った。おかげで、包みの中身を取り出した彼の瞳がキラッと輝いたのを見逃さなかった。  「これ!!」
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